【JD育成塾】春実習報告

春実習1日目

2025年2月22日(土)九州大学の生物多様性研究ゾーンを舞台に、矢原徹一先生によるセミナーが開催されました。

キャンパス内の植物を採集し、観察・分解・スケッチを行いながら、植物の構造や特性について学びました。ツバキの花と蕾をカッターやピンセットで慎重に分解し、それぞれの違いを考察しました。また、フキノトウやコブシといった他の植物も分解し、植物に共通する特徴を見出したりしました。班ごとに活動し、受講生同士で、気づいた点を出し合い、話し合うことで理解をより深める機会となりました。

受講生は熱心に採集や観察に取り組み、それぞれの興味に従いながら積極的に先生へ質問を投げかけていました。植物の構造の奥深さに触れながら学びを深める受講生の姿が印象的でした。

春実習2日目

2025年2月23日(日)午前中は、鹿野先生、吉村先生と生物多様性保全ゾーンでカエルとサンショウウオの卵を観察しました。また、その周辺に自生しているクレソンの採集も行いました。

多様性ゾーンにはカエルにとって貴重な湿地があり、たくさんの卵を観察し実際に触れることもできました。また、滅多に見られないサンショウウオの卵も見つけることができました。気温も低く雪も降る中、受講生はパワフルに動き、自ら川の中に足を踏み入れ積極的に観察に取り組んでいる姿が見られました。

その後、菊水研二さんをお呼びして両生類について詳しくご説明いただき、アライグマが私たちの生態系に及ぼす影響について講義していただきました。貴重なアライグマの剥製も見せていただき、受講生は大興奮でした。

午後は鹿野先生のセミナーが開催されました。ペットのヒキガエル数匹を使い体長や腕の太さなどを計測しました。オスはメスよりも体が小さいことやオスの方が、腕が発達していることを学びました。講座の最後には、午前中に採集したクレソンの混ぜご飯を食べました。春の味覚を感じることができて、受講生は大満足でした。

春実習3日目

2025年2月24日(月)矢原徹一先生によるセミナーを大濠公園および福岡市科学館で開催しました。

大濠公園では矢原先生が普段から実際に行われているタンポポの定点調査の方法を体験しました。その後、福岡市科学館にてタンポポや、定点調査について講義を行いました。

受講生は雑種タンポポが桜の木の下に生えていることに特に興味を持っているようでした。

3日間の実習で、受講生同士の交流がさらに深まり、自分の興味のある分野へのさらなる探求行動につながること期待しています。